田中千代・民俗衣装・コレクション

ボリビア (Bolivia)
ラパス (La Paz)


(1957年収集)

[衣装名]
 ポンチョ (poncho)


 これはアイマラ族のポンチョである。アルティプラノで着られている代表的なもの。ボリビアの首府、ラ・パスで入手したものである。137cm×129cmの一枚布で、中央の接ぎ目に長さ32cmの明きがあり、ここに首を通して着る。
 獣毛で、平織縞に幾何学模様の縫取織り縞の手織り布、布端はリベテ (ribete) と呼ばれるチューブ状の始末がされている。


ボリビア (Bolivia)
ラ・パス (La Paz)


(1957年収集)

[衣装の構成]
下着
 (ワンピース・ドレス) 

スカート
 (アイマラ語でアクスacsu又はフルコ furco スペイン語ではポエラ pollera)

上衣
 (フボン fubon アイマラ語)

 (アイマラ語でワッカ waca<
 スペイン語でファハ faja)

頭巾
 (タリー・ペケ tari pecke)
肩掛け
 (アイマラ語でアワヨ awayo スペイン語でリヒア ligia)

スプーン
 (ピチ pfichi)
サンダル
 (オホタ ojota)

 これは首府、ラ・パスのあるラ・パス州の南部アロマ区 (Aroma) のアイマラ族 (Aymara) の女の服装である。上衣は未晒しの麻の手織り布で作られ、前明きは付き合わせで、カギホックで留める。ペプラムにはフレアーが入り、黒のコード刺繍が全体を飾る。
 スカートは獣毛の厚地手織り布で、平織地に縞と,複経両面模様の太縞が織込まれており、、60cm丈のプリーツ・スカートに仕立てられている。胴囲には、獣毛、手織りの美しい帯を締める。ショールは巾84cm、丈100cmで平織縞と複経風通模様縞柄の手織り布で、布端はリビテ (ribete) と呼ばれるチューブ状の始末がされている。
 頭巾タリー・ペケ (タリーは布,ペケは頭) は97cm×40cmの長方形である。
 アクセサリーのスプーンは銀製、柄の先を尖らせてピンにした大きいのを2本アワヨの上から上衣まで通して刺す。中型をタリーの両脇に角のように刺し、また小型のをアワヨの正面の合わせ目にさして飾りとする。
 この他にもタリー・パラ・コカというコカ用小風呂敷を持つ。



下着 上衣 (フボン) アイマラ語 肩掛け (アワヨ) アイマラ語
スカート (アクス)アイマラ語 頭巾 (タリー・ペケ) 帯 (ワッカ) スプーン(ピチ)


ボリビア (Bolivia)
ラ・パス (La Paz)


(1957年収集)

[衣装の構成]
スカート
 (ポエラ pollera)
上衣
ショール
風呂敷
帽子 (アワホ awajo)

 ボリビア国民の中堅層を占める混血族チョーラ (Chola 女) の服装で、首府ラ・パスで最も多く見かけるものである。ラ・パスは海抜3670mの高所にあって、アルティプラノの典型的な大都市である。人口の半分はインディオで擂鉢型の底にある都心部の周縁部に住んでいる。
 上衣は派手なブルーの綿ギャバディーンで、丈は55cm、衿刳りは四角、赤い1cm巾のフリルが付く。胸のヨークの下は赤糸で美しくスモック刺繍がされ、ウエスト位置で細かくたたまれたタックは1.5cm巾の共布で押えてある。スカートは上衣と共布で、丈64cm、巾168cmの筒型でウエストを5cm巾のシャーリングで縮めてある。型としては近代的なヨーロッパ風のツーピース服である。その上にショールを羽織っているのでこの図では上衣が見えない。ショールは赤無地の毛織物で、136cm平方の四角い布の周囲、10cm程がフリンジになっている。この布を二つ折りにして肩から掛ける。目的は防寒用である。別に比較的薄い毛織で美しい縞柄の57cm×114cmの布2枚を接ぎ合せた正方形の風呂敷のようなものを持っていて、荷物を包んで肩から背に低く掛けて歩く。帽子は黒フェルトの山高帽であるが、ヨーロッパから入った男用の型が女に常用されているのは珍しい。しかも帽子を脱ぐと風邪をひくとか、病気になるとか言う迷信があって、戸外では決してぬがぬという風習がある。ラ・パスのチョーラは殆ど黒帽子に限っているが、コチャバンバ方面には白帽子を被るものもあり、また、アルティプラノのインディオの中には茶褐色のものを被るものが多い。


上衣 スカート (ポエラ) ショール
帽子 (アワホ)
風呂敷 アンデス高原のアイマラ族の外出姿 (1957年)


ボリビア (Bolivia)
ラ・パス (La Paz)


(1940年収集)

[衣装の構成]
スカート
 (ポエラ pollera)
上衣

 これはラ・パス洲のチョーラ (Chola 混血族の女) の晴着で、ヨーロッパの影響を多く受けた服である。帽子は茶褐色の山高帽アワホ (awajo) を被る (本図では省略されている)。
 上衣は橙色を帯びた赤ビロードの表地に、木綿地で裏張りをしたボレロ風の短いもので、Vネックの衿刳りで、前中央は持出しがなく、カギホックで留めあわせる。袖口カフス、前衿刳り、後切替線に派手な白コードを留め付け、ビーズ刺繍で飾られている。袖付けと袖口にはボックス・プリーツが畳まれ、その上に黄、紺、緑のビーズ刺繍が施されている。前両脇には小さな切込みポケットがつく。
 スカートは赤味がかった橙色の木綿地に、未晒しの木綿地の裏が付いたどっしりと重いもので、ウエスト位置をシャーリングし、ウエストは紐で結び合わせる。ショールは赤味のある小豆色の薄手ウール地で、144cm×152cmの角型で、まわりに25cm長さのフリンジが付き、表面に共色糸のミシン刺繍が施されている。 (ショール、本図では省略)

上衣 スカート ショール





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