田中千代・民俗衣装・コレクション

オランダ (Netherlands)
フォレンダム (Volendam)



(1960年収集)

[衣装の構成]
ジレ
 (クラブラプ「 kraplap)
スカート
 (ロク rok)
上衣
 (クレトイエ kletje)
エプロン
 (スフォルト schort)
頭飾り
 (フル ful)
木靴
 (クロンペン klonpen )
首飾り 

フォレンダムの頭飾り (フル) ゼーランドの白レース頭飾り ゼーランドの大きな白レースの頭飾り

 これは首都アムステルダムのあるノルドホランド地方(Nordholland)の代表的なもので、アイセル湖(Ijsselmeer)に臨む漁村フォレンダムと、その西のザアンダム(Zaandam)とアイセル湖の干拓工事から取り残されたマルケン島(Marken)とを中心に着られている。特にマルケンでは17世紀以後現代まで住民は皆美しい民俗衣装を着続けているので、アムステルダムに近いため、衣装見物を主題とする観光地として知られている。(1960年)
 この衣装は日曜日の晴着で、シュミーズの上に白地に花模様のジレを着て、その上に上衣を着る。黒い上衣は白と黒のブレードで縁取りされた深い衿刳りからジレの一部をのぞかせている。この美しい縞柄のスカートには、深いプリーツがある。エプロンは黒木綿で、上部にはジレと同じ花模様の布が接がれている。模様には古くインドネシアから輸入していたジャワ更紗の影響が見られる。頭飾りはフルと呼ばれ、硬く糊付けしたレース製で、フランスのコワフによく似ている。
 木靴はクロンペンと呼ばれ、フランスのサボよりもっと実用的に使われ、地方では1960年頃まで履かれていた。

 下図右から二点は、ゼーランド(Zeeland)で田中薫が見かけた二種の頭飾りである。この地では全員まだ民俗衣装で暮らしている(1960年薫の知人の情報による)

スカート (ロク) 上衣 (クレトイエ) エプロン (スフォルト)
ジレ (クラプラプ) 頭飾り (フル) 首飾り