田中千代・民俗衣装・コレクション

イタリア (Italy)
カラブリア地方 (Calabria)



(1960年収集)

[衣装の構成]
ブラウス
ジャンパースカート
エプロン

 カラブリアはイタリア半島部の長靴形の先端部を占める地区(Compartimenti)であって、地中海気候の中心部に位置する明るい風土に恵まれたところである。この服はスカート、ブラウス、エプロン,取り外し自在の袖の組合せで、袖以外は、ヨーロッパの民俗衣装の基本形である。配色が明るく、軽い絹が使ってあって、常春の気候によくマッチしている。特に興味深いのは袖の構造である。左右の袖は独立していて、背に当たる部分を細紐でつないでいる。取り外し自在の袖の工夫としては珍しい例の一つである。台湾のタイヤル族の男の袖にこれとよく似たものがあるところを見ると、衣服の起源をなす基本形の一つとも考えられる。地中海周辺は乾燥型の気候で、飲料水が貴重であるため、女性が大きな水瓶を頭にのせて運ぶという風習がイタリアでも以前は見られた。(現地写真は1958年撮影)
 (この衣装の着付けはスカートのサスペンダーが前後逆になっている)。


ジャンパースカート エプロン