田中千代・民俗衣装・コレクション

ネパール (Nepal)



スルワールと  ダウラ

(1972年収集)

[衣装の構成]

ワイシャツ
ズボン
 (スルワール Suruwaol)
上衣
(ダウラ daura 又はdaruwa)
帽子
 (トーピ topi)

その上に背広上着を着ている。


 これはネパール男性の代表的なズボンであるスルワールと、ダウラ又はダルワと呼ばれる上衣の組合せである。この白い服は、結婚式やパーティなど正装の時や、役人達が着用する。殆どの場合ダウラの上に背広を着る。
 スルワールは脇縫目なしで、胴囲が174cm(2m前後のものもある)もあるが、腰から下が急に細くなった脚部を持つズボンである。胴部の大きな巾が足の運動量をみたしている。ダウラはスルワールと共布で、前の打合せの刳りに特徴がある。また、衿は、着物のように直線的である。スルワールもダウラも運動量と機能性がよく考えられている。
 トーピは、トルコ帽を斜めにかぶったような型で、前の方が後より高い。これは役人達が被る黒地のバドウガンレ・トーピと言われるものである。

平凡社発行 田中千代著「世界の民俗衣装」より




ネパール (Nepal)



(1972年収集)

[衣装の構成]

ズボン
 (スルワール Suruwaol)
上衣
(ダウラ daura 又はダルワdaruwa)
帽子
 (トーピ topi)


 これはネパール男性の代表的な衣装で、スルワールとダウラの組合せである。生地は生成り木綿。
 スルワールは脇縫目なしで、胴囲が150cmもあり、腰から下が急に細くなった脚部を持つ。胴部の大きな巾が足の運動量を満たしている。ダウラは前の打合せの形に特徴がある。衿は着物のように直線的である。
 このトーピはダッカ・トーピ (Daka topi ダッカは地名に由来する) と呼ばれ、オレンジや黄、黒などの色鮮やかな絣模様の帽子である。
 スルワールの着方は、これをはき、両脇に余った分を前に寄せ、平らに畳んだ時に出来る両脇の折目を両脚の前中央に持ってくる。次に股下の縫目を後中央にまわす。ウエストの引き紐を引いて前で結ぶ。脚にかなりフィットし、軽くまつわりつく。

平凡社発行 田中千代著 「世界の民俗衣装」 より




ネパール (Nepal)



(1960年収集)
[衣装の構成]

上衣
 (チョロ cholo)
腰布
 (チッタコ・ファリア chhitako phariya)
胴巻き
 (パトゥカ patuka)
肩掛け
 (カスト khast)
吊ポケット
 (ミチャ mhicha)

 チッタコ・ファリアは95cm×400cmの一枚布で、木綿布に更紗風のプリントが施されている。チョロは花柄刺繍のある薄手オーガンディ風のものであるが、他に袷になった厚手のものも見られる。袖はタイト・スリーブで袖下に三角の"マチ"がつく。衿はスタンドカラーでアンバランスな打合せになっている。又、この衣装の特徴のひとつである胴巻きは巾60cm、長さ548cmで、未晒しの木綿が用いられ、腰布の上にぐるぐる巻かれている。この胴巻きは一枚の布だが、色々役立つものである。二つ折りにして巻き (左巻き) 、布端は無造作に差し込んで着られる。これが腹部を冷やさないための腹帯であったり、巻いた重なりがポケット代りになったり、時には子供を背負う時のおぶい紐の役目を果たしたりもする。肩掛けは巾82cm長さ176cmの木綿布で、横縞の柄が織込まれている。掛け方は色々あるが、これは左脇に後から一方の布端を挟み、左巻きに前へまわして左肩にかける方法で、タイのパー・サバイ (phâ sa bai) の巻き方にも似ている。以前はペティコートを着けていなかったが現在では用いる事もある。

平凡社発行 田中千代著「世界の民俗衣装」より


ネパール、パタンにて (1960年) ネパール
ポカラの飛行場 
(1960年) カトマンズにて
千代、薫